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Welcome to my blog. This blog about my husband, Euan Craig, who is an Australian potter in Japan; about his works, making process, our life style and our family.

Euan Craig    A Potter's Life

このブログへようこそ。

陶芸家の妻、そして母である三日月こと私が綴るブログです。
オージー親父こと陶芸家の夫、ユアン クレイグの作品、制作過程、展示会や
家族との生活や色々な思いなどを書いています。

いわゆる贅沢はできませんが、
日本とオーストラリア両方の文化を取り入れたハイブリッド(?!)の生活をしています。

笑いあり、涙あり、歌あり、ジョークあり、賑やかに、
夫婦と子供たちと猫2匹で暮らしています。



21年間、益子焼きで活動してきたユアン。

東日本大震災で、震度6強の地震に被災し、
ずっと暮らしてきた栃木県を離れ、
私の実家のある、群馬県みなかみ町で再スタートし、
もうじき12年になります。

子供達の成長も含め、色々なことがありました。

まだまだ力が及ばないことも多々あり、
もがきながらも、私たちなりに頑張っています。

多くの方々、友人たちに助けていただき、
今までに色々なご縁に恵まれました。

ありがとうございます。

これからも私たちなりに頑張っていきますので、どうぞ見守っていてください。







2007/12/26

クリスマス


We wish you a Merry Christmas ♪    

皆さんは、クリスマスをいかがお過ごしでしたか?
よい時間であったことをお祈りいたします。        



今年のクリスマスは
みんなが胃腸炎の風邪になり
家族だけで静かに(?!)ゆっくり過ごしました。  

と言っても、
子供4人が朝早くからサンタさんからのプレゼントで大騒ぎ!!

 
クリスマス・ストッキングという名の、
ピローケースのような大きな袋を24日イヴの夜に
ベットに置いて子供たちは眠ります。
その中におもちゃやお菓子がいっぱい入っていました。  

今年もみんな良い子だったようです(笑)    



私は、ジンジャーブレッドマン・クッキーに
初挑戦しました。

なかなかの出来となり、ちょっと自己満足です(笑)
みんなでアイシングで飾りつけ、楽しかったです。
ユアンも見ていてやりたくなり、
夢中で描いてました(笑)      

日本ではイヴにお祝いするのが一般的で、
この辺のスーパーは25日には、
あっという間にお正月飾りになってました。  

変わり身が早くて、ビックリしました(笑)   
 
本来、クリスマスは12日間お祝いします。
だからうちではクリスマス飾りはまだ取りません。
でも、お正月には門松も飾ります。  
もちろん、これもユアンが手作りします。
うちらしい、ハイブリットな習慣になってます(笑)       

25日のクリスマスはパーティーというよりは、
お昼にクリスマスディナーを食べてお祝いします。    

今年は家族が調子がよくないので、
いくつかメニューを減らし、
メインディッシュとデザートだけにしました。


  
ターキーでなくローストチキンとロースとラム、
ブロッコリーとカリフラワーのグラタンソース、
かぼちゃの煮物、マッシュポテト、
グレイビーとミントソースをかけ食べました。  

今年のロースト料理は薪ストーブのオーブンで
低めの温度でじっくりローストしたので
とっても柔らかく、おいしかったです。      

日本ではデコレーションケーキを食べますが、
ユアンにとってクリスマスと言えば、
クリスマス・プディングが伝統です。

イギリスからの伝統です。

   
ここ田舎ではもちろん売ってません。
東京まで行けば、
国際スーパーなどに売ってますが・・・。

だから、
やっぱりユアンは自分で作りました。  

ドライフルーツいっぱいで、
ブランデーを入れ、
何日間か漬け込んでねかし、
パン粉や黒砂糖などの
残りの材料を入れ、混ぜます。

この時に家族全員が
それぞれ願いを込めながら混ぜます。 

何を祈ったかは・・・秘密です(笑) 


そして4時間蒸して作ります。    
食べる前に2時間また蒸し、
暖めたブランデーをかけ、
火をつけアルコールを飛ばします。  

そして、作っておいたクリームのような
ブランディーソースをかけ、食べます。  

この中に銀貨を入れておきます。
ちょっと宝探しみたいで楽しいですよ。      


この後は、お待ちかねのツリーの下のプレゼントを開けます。  
ダディーがプレゼントのタグを読み上げ、
それぞれの人に手渡していきます。

あっという間に床はラッピングペーパーやリボンやプレゼントでいっぱいでした。  
「ちょっと~! ごみを片付けるの手伝って~!」
と私が言っても、誰も聞こえてなかったです・・・・(笑)  
でも、みんな大騒ぎで、うれしそうでした。

2007/12/14

悲報・・・






  







益子の陶芸家で国重要無形文化財保持者(人間国宝)の
島岡達三先生が11日午後11時5分、
病気のため宇都宮市の病院で、亡くなられました。
八十八歳でした。   

昨日13日はお通夜で、今日14日は親近者による密葬が行われました。  

本葬は23日 14時から 清岸院 にて行われます。
東京都港区愛宕2-8-7TELL: 03-3431-6470      




突然の知らせに、信じられなかった。
信じたくなかった・・・。  
 
ユアンが島岡達三先生の元で
学ばせていただいたのは短い期間でしたが、
陶芸の技術的なことだけでなく、
精神的な部分でも多くのことを
学ぶことが出来たそうです。

作風こそ違いますが、
陶芸や制作に対する精神・ポリシーには
とても影響を受けました。

人間国宝になられてからは、
本当にいつも忙しくされ
制作する時間がなかなか取れないことがある、
とおっしゃっていたこともありました。

本当に陶芸を愛し、一生懸命に制作されていました。

夫の師ということで、つい緊張していつもお会いしていたのですが、
まだ長男が小さい頃に自宅・工房をお邪魔した時に
うちの子供のことから、彼のお孫さんの話になり
普段の仕事の時とは違う、
とてもいい笑顔でお話をしてくださったことが忘れられません。

陶器市で時折、ユアンのテントに立ち寄って下さったこともありました。
会う度に、うちに子供が増えているので、笑ってらっしゃいましたが・・・。
 
人間味があり、そして洞察力のある方でした。      


ユアンがまだ島岡先生の下で学ばせて頂いている時に
先生のある抹茶碗の象嵌の白泥を削り取る作業や
窯詰め、窯焚き、窯出しを手伝い、
そして、その抹茶碗の表面をわらで半日磨き、
灰釉が流れ、まるで炎のように見える、
その抹茶碗に惚れ込んでしまいました。  

先生と個展のための箱書き、箱詰め作業の時に
勇気をふり絞り、先生に頭を下げ、お願いしたそうです。 

「先生、今すぐは無理ですが、
いつかこの抹茶碗を買わせていただきたいので
どうか、とって置いていただけますか?」と。  

すると先生はニヤッと笑い
「高いよ」と言い、
それを別に置いて下さいました。  

そして、ユアンが先生のところで学ぶ最後の日に、
先生に呼ばれ、行くと・・・。

目の前で箱書きし、ユアンに箱に梱包をさせ、
「おめでとう」
と、あの抹茶碗を下さいました。    

これは、ユアンにとって多くの意味で価値ある宝です。
時々このお茶碗で抹茶をいただきます。
その時の彼の表情は、喜びと感動、色々な思いが入り交ざった感じです。    

昨日、今日とユアンは通夜や葬儀などのお手伝いに行っていますが、
先生への最後の仕事を皆さんと一緒にしているそうです。    

ここに、ご家族のみな様にお悔やみを申し上げると共に、
先生のご冥福を心からお祈りいたします。

2007/12/10

Box Art 展 がありました~

ギャラリー・セントアイヴスでの
締めくくりの個展が
無事に終えることが出来ました。   

多くの方が足を運んで下さり、
本当にありがとうございました。  

実は私がうっかりしていて、
ボックス・アート展を忘れていました。  

宇都宮のギャラリー・イン・ザ・ブルーにて
約30人の陶の作家が
それぞれ「箱」をテーマに
作品を制作し、展示します。 

     
Box Art 展 2007
-陶の作家ー

12月5日(水)~14日(金) 
10:00~6:00 
(日曜休廊・最終日4:00まで)

ギャラリー・イン・ザ・ブルー

栃木県宇都宮市東宿郷3-1-9 
あかねビル1F
TELL: 028-635-5832         

個展が始まって、中日の平日は
ユアンはうちに居たのですが、
何やらデザインを書き出し、
制作をしているので、聞いてみたら

「ボックス・アート展に出す作品だ」
と言うので、思い出しました。 

忘れていたのは、私だけでしたが・・・(笑)

  
そして、一窯分の作品がなく、
その作品だけでは窯焚きできないので、
なんとユアンは小さな窯を
造ってしまいました。

楽焼でなく、しっかり焼ける窯です。   

朝からレンガを積み出して、
あっという間に造ってしまいました。

それも、窯のドアにしているレンガを使って・・・。  

そして、作品を入れ、
午後1時から焚き始めました。  

最初の600度までは慎重に温度を上げ、
その後はどんどん温度を上げていきました。  

このチビ窯、
小さいので薪を入れる度に、
がくんと温度が下がります。
そして、またぐんぐんと上がっていき、
この繰り返しです。  

でも、結局約6時間、
温度計で1270度まで上げ、焼き上げました。    

そして、作品を入れる木の箱を作り、
ニス塗りをして、仕上げました。      

作品搬入の日は3日で個展の最終日だったので、
私と末息子の2人で行ってきました。  

私が作品を壁にネジでとめている時に、
息子は、ギャラリーの人に
お菓子やみかんをいただいて
「あいがとう」と、うれしそうに食べていました。

そして、みかん片手に、私のところにやって来て、
「はい!どう~ぞ」と、
みかんではなく、ネジを一つずつ手渡しして、
お手伝いしてくれました。(笑) 


ちょっと分りにくい写真で
申し訳ないですが、
作品のタイトルは、


「BOXED BOX ・ 箱の中の箱 」  

箱は実用的な物です。
何かを入れるための物です。
美術は「美」についての抽象的な
考えを具体的な形にして
伝えるための挑戦です。  

この作品は箱の中に箱が入っています。
それぞれの箱は物を入れる
という実用的面もあり、
そしてまた、逆さに置き、
作る過程の美も見ることが出来ます。  

つまり、全ての美術は実用的です。
例え、アイデアを伝えるためだけの実用性であっても・・・。                          
ユアン クレイグ     


A box is a functional object. Its purpose is to contain things.
Art is an attempt to communicate an abstract thought
about beauty in physical form.
This work is a box containing boxes.
Each individual box can be used as a functional object
to contain things,but may also be displayed upside down
to display the beauty of process.In essence, all art is functional,
even if that function is only to communicate an idea.                         
Euan Craig