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Welcome to my blog. This blog about my husband, Euan Craig, who is an Australian potter in Japan; about his works, making process, our life style and our family.

Euan Craig    A Potter's Life

このブログへようこそ。

陶芸家の妻、そして母である三日月こと私が綴るブログです。
オージー親父こと陶芸家の夫、ユアン クレイグの作品、制作過程、展示会や
家族との生活や色々な思いなどを書いています。

いわゆる贅沢はできませんが、
日本とオーストラリア両方の文化を取り入れたハイブリッド(?!)の生活をしています。

笑いあり、涙あり、歌あり、ジョークあり、賑やかに、
夫婦と子供たちと猫2匹で暮らしています。



2007/12/14

悲報・・・






  







益子の陶芸家で国重要無形文化財保持者(人間国宝)の
島岡達三先生が11日午後11時5分、
病気のため宇都宮市の病院で、亡くなられました。
八十八歳でした。   

昨日13日はお通夜で、今日14日は親近者による密葬が行われました。  

本葬は23日 14時から 清岸院 にて行われます。
東京都港区愛宕2-8-7TELL: 03-3431-6470      




突然の知らせに、信じられなかった。
信じたくなかった・・・。  
 
ユアンが島岡達三先生の元で
学ばせていただいたのは短い期間でしたが、
陶芸の技術的なことだけでなく、
精神的な部分でも多くのことを
学ぶことが出来たそうです。

作風こそ違いますが、
陶芸や制作に対する精神・ポリシーには
とても影響を受けました。

人間国宝になられてからは、
本当にいつも忙しくされ
制作する時間がなかなか取れないことがある、
とおっしゃっていたこともありました。

本当に陶芸を愛し、一生懸命に制作されていました。

夫の師ということで、つい緊張していつもお会いしていたのですが、
まだ長男が小さい頃に自宅・工房をお邪魔した時に
うちの子供のことから、彼のお孫さんの話になり
普段の仕事の時とは違う、
とてもいい笑顔でお話をしてくださったことが忘れられません。

陶器市で時折、ユアンのテントに立ち寄って下さったこともありました。
会う度に、うちに子供が増えているので、笑ってらっしゃいましたが・・・。
 
人間味があり、そして洞察力のある方でした。      


ユアンがまだ島岡先生の下で学ばせて頂いている時に
先生のある抹茶碗の象嵌の白泥を削り取る作業や
窯詰め、窯焚き、窯出しを手伝い、
そして、その抹茶碗の表面をわらで半日磨き、
灰釉が流れ、まるで炎のように見える、
その抹茶碗に惚れ込んでしまいました。  

先生と個展のための箱書き、箱詰め作業の時に
勇気をふり絞り、先生に頭を下げ、お願いしたそうです。 

「先生、今すぐは無理ですが、
いつかこの抹茶碗を買わせていただきたいので
どうか、とって置いていただけますか?」と。  

すると先生はニヤッと笑い
「高いよ」と言い、
それを別に置いて下さいました。  

そして、ユアンが先生のところで学ぶ最後の日に、
先生に呼ばれ、行くと・・・。

目の前で箱書きし、ユアンに箱に梱包をさせ、
「おめでとう」
と、あの抹茶碗を下さいました。    

これは、ユアンにとって多くの意味で価値ある宝です。
時々このお茶碗で抹茶をいただきます。
その時の彼の表情は、喜びと感動、色々な思いが入り交ざった感じです。    

昨日、今日とユアンは通夜や葬儀などのお手伝いに行っていますが、
先生への最後の仕事を皆さんと一緒にしているそうです。    

ここに、ご家族のみな様にお悔やみを申し上げると共に、
先生のご冥福を心からお祈りいたします。

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